IT化の波は医療業界にも押し寄せています。診断の基準はかなり明確になってきていますから、診断そのものをコンピュータにさせると言ったことも可能です。また、予防のためにどのようなことが必要なのかを提示すると言ったことも可能になってきています。基準を定めて、その基準によっていろいろなことを判断するという方法が医療で用いられてきましたが、基準がきちんと決まればあとは単純な処理を行うだけでよく、この部分についてはコンピュータのほうが優れていると言えるでしょう。

しかし、もしもソフトウェアにバグがあった場合、正しく診断されなかったり正しい対処ができなかったりすることによって、健康に被害が生じることもあります。そのため、法律によって規制がなされています。医療に関連するソフトウェアは、医療機器と同じように法律に依って規制されているという点に注意しなければなりません。かつては、薬事法によって医療機器は規制の対象となっていましたが、もともとは医療機器とそれに搭載されるソフトウェアは一体として開発されていました。

ですから、ソフトウェア単体では規制の対象とならなかったのです。医療機器には汎用性が求められるようになり、それによって単体で販売、提供されるようになったために、それも規制の対象とするべきだという風潮が国際的に高まってきました。その結果、国際基準が定められて、それに準じる形で薬事法が改正されたのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です